「早くやりなさい!」では動かない理由
子どもが家庭学習を始めないとき、
つい口から出てしまうのが「早くやりなさい!」「なんで始めないの?」という言葉。
でも実は、これが子どものやる気を削いでしまう原因になっていることがあります。
命令口調は“やらされ感”を強めてしまう
子どもは本来「自分でやってみたい」という気持ちを持っていますが、
命令されることで「怒られるからやる」という消極的な理由にすり替わってしまい、
自分からやろうという気持ちは育ちません。
自主的に動くためには“きっかけ”が必要
大人でも「やろうと思ってたのに急かされたらやる気なくなった…」という経験がありますよね?
子どもも同じです。
「やろうかな」と思いかけた瞬間に強く言われてしまうと、やる気の芽がつぶれてしまいます。
だからこそ、子どもが自然に「やってみようかな」と思えるような、
優しく背中を押す“声かけ”がとても大切なのです。
机に向かう“きっかけ”になる声かけ5選
1. 「○分だけ一緒にやろうか」
「やっておいて」ではなく、「一緒にやろうか」と寄り添う声が、子どもの背中をやさしく押してくれます。
「5分だけ一緒にやろうか」と声をかけると、「短い時間ならできそう」と感じやすく、
やっているうちに自分で続けることも多いです。
2. 「どれからやる?」と選ばせる
「これをやって」と指示されるより、「どれがいい?」と選ばせることで、
「自分で決めた」という意識が芽生え、自主性とやる気が高まります。
3. 「昨日のプリント覚えてる?」と記憶を刺激
昨日できたことを思い出させると、「できた!」という感覚がよみがえり、
今日もやってみようかなという気持ちにつながります。
「昨日の時計のやつ、バッチリだったよね」など、前向きな記憶に触れてみましょう。
4. 「終わったら○○しようね」と未来を見せる
これは「ごほうび」ではなく、日常の中の小さな楽しみを示すことです。
「終わったら、おやつ食べようね」など、未来の行動をイメージさせることで、区切りを作りやすくなります。
5. 「よく考えてたね」「手を止めずに進めてたね」
「正解したかどうか」ではなく、「考えてた」「集中してた」などの過程を認める声かけは、
子どもにとって「見てくれている安心感」につながります。
これはやる気と自信の土台になります。
声かけは“安心感”+“やる気スイッチ”を意識する
「見守られている安心感」が行動を支える
子どもは、自分の頑張りを“ちゃんと見てくれている”と感じることで、行動に移す力が湧いてきます。
行動の過程や姿勢に注目した声かけが大きな力になります。
「できそう」の気持ちが、子どもの背中を押す
やる気がないように見えても、実は「できるか不安」という感情があることも。
「間違ってもいいよ」「少しむずかしいけどやってみよう」など、
やさしく背中を押す言葉が子どもの心に届きます。
言葉だけでなく空気や表情も大事
子どもが安心して学びに向かうには、言葉だけでなく、
表情やトーン、雰囲気といった“空気”全体の安心感がとても大切です。
まとめ|親の言葉ひとつで、今日の学習が変わる
「早くしなさい」という言葉ではなく、
「一緒にやろうか」「どれからやる?」「よく考えてたね」など、
やる気を引き出す言葉を意識するだけで、子どもはぐっと前向きになります。
学習の習慣は「今日も机に向かえた」という小さな積み重ねでできていきます。
どうか、今日もひとつ、あたたかい言葉をかけてあげてください。
その言葉が、きっと未来につながる学びの一歩になります。
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